秋津レークタウンのスーパー前に建築中の中華料理店も建築協定違反です。建築・営業に反対しています。

私たち審査請求人からの熊本市の弁明書に対する反論書です。

                  反 論 書
                                       平成19年12月 5日
熊本市開発審査会 御中
                  審査請求人
                  住所 熊本市秋津町秋田3442-40
                  氏名 佐 藤  上  印 (年齢)60歳
                  住所 熊本市秋津町秋田****-**
                  氏名 ** **  印 (年齢)**歳
                  住所 熊本市秋津町秋田****-**
                  氏名 ** **  印 (年齢)**歳
                  住所 熊本市秋津町秋田****-**
                  氏名 ** **  印 (年齢)**歳
                  住所 熊本市秋津町秋田****-**
                  氏名 ** **  印 (年齢)**歳
                  住所 熊本市秋津町秋田****-**
                  氏名 ** **  印 (年齢)**歳

      平成19年11月19日付け、処分庁の弁明に下記のとおり反論する。

                           記

 「第1 本案前の弁明」について

 (処分庁の弁明)  3 却下を求める理由
 (1)行政処分の不存在について
   法42条1項は、開発許可を受けた開発区域内において法36条3項の公告
   があった後は、当該開発許可に係る予定建築物以外の建築物の新築、改築又は
   用途変更(以下「建築行為」という。)について制限を行おうとするものであ
   る。したがって、予定建築物と同一の建築行為については、建築許可は不要と
   なる。

 (審査請求人の反論)
   審査請求人は、当該建築物が開発許可に係る予定建築物である、との行政の判断
  そのものに疑義があり、「一、昭和60年11月の県知事による開発行為の許可の条
  件【添付7】は、『建築協定を、その内容について県知事と協議し、速やかに締結す
  ること』であり、この建築協定に当該土地の用途として『スーパーマーケット、床
  面積1,500㎡以下』との明確な建築基準【添付8】が定めてある。二、審査請
  求人には到底許容できないが、これを仮に、店舗、一般飲食店の建築が認められる、
  と曲げて解釈するとしても、処分庁が主張する都市計画法(以下、法という。)第3
  4条1号には焼鳥屋のような遊興飲食店は適合しない。」等と、具体的に理由を挙げ
  て、本審査請求を申立てている。
   すなわち、当該建築物が開発行為に係る予定建築物でなければ、これは都道府県
  知事(権限移譲により熊本市長)の法第42条第1項のただし書許可を得ずに建築
  してはならない建築物であるから、処分庁が許可を不要と判断したのは、法律の禁
  止規定中の例外的許可を(無審査で)与えたのと等しく、明らかに行政の授益処分
  たる実行行為であり、行政不服審査法第2条に規定された「処分」である。

 (処分庁の弁明)
   都市計画法施行規則60条は「建築基準法6条1項の規定による確認済証の
  交付を受けようとする者は、その計画が・・法42条・・(中略)・・の規定に
  適合していることを証する書面の交付を市長に・・(中略)・・求めることがで
  きる。」と規定して、適合証明書の交付権限を市長に与えている。
  なお、熊本市の建築確認の運用は、適合証明書に替えて特定行政庁が報告書
  により関係法令の担当部局に判断を求めており、本件行為もその運用に基づき
  行ったものである。

 (審査請求人の反論)
   処分庁の弁明のとおり、確認済証の交付を受けようとする者は、適合証明書の交
  付申請書【添付10】を提出し、市長の同証明書の交付を受ければよい。しかし、
  処分庁は申請者にこの手続きを求めず、独自の方法で処理した。これは、公にされ
  ていない行政組織内の内輪の手順であり、建築審査会の裁決にも指摘のあるとおり、
  行政がなした判断が不明確となり、不適切な行政処理と言わざるを得ない。
  熊本市は、熊本市都市計画法施行細則、「開発許可申請の手引き」(以下、手引き
  という)【添付5】等を定め、公にしているが、このような一般化された手続きによ
  らない処理が許されるのであれば、法律も規則もあってないに等しい。適合証明書
  の交付権限が市長にあるからといって、この証明書が持つ法律上の意義を損なうよ
  うな、独自の行政処理をしてもよいというものではない。
   建築審査会の裁決のうち、該当指摘部分を次に示すが、文中、当該処分の法的判
  断の正当性の確認のための「庁内合議」は、実は行われてはいない。
   ------------------------------
   建築主事は、都市計画法第42条への適合性について、同条の規定に適合してい
  ることを証する書面をもって確認するものであり、許可が必要な場合は許可書を添
  付し、許可が不要の場合は許可不要の証明書を添付することとされている。熊本市
  の建築確認の運用では、特定行政庁が定める事前調査報告制度に基づく庁内合議に
  より関係法令への適合等を確認しているが、同条への適合性についてもこの合議を
  通じて関係部局の判断を求め、その結果をもって市長の証明に代えている。(略)
   以上のように、当初確認処分について、少なくとも建築主事が同条の適合性に関
  して行った判断には不適切な点は認められないが、今後特定行政庁は添付すべき書
  類及び合議のあり方について検討することが望まれる。
   ------------------------------

 (処分庁の弁明)
   法42条1項ただし書に基づき許可が必要となる開発許可に係る予定建築物
  以外の建築物の新築、改築又は用途変更に該当しない旨の判断は、建築行為に
  ついて定めた法42条1項の要件に該当する事実を満たしているか否かの確認
  にすぎず、形式的な手続き上の申請(報告書への記載)に対し「建築行為の許
  可を要しない」という旨の形式的包括的なものであり、審査請求の対象となる
  国民の具体的な権利義務に直接明示的に触れたものではない。

 (審査請求人の反論)
   後にも述べるが、処分庁は、当該処分が市長の裁量の範囲であると主張しつつ、
  同時に型式的行為に過ぎない、との矛盾する主張をしている。建築主の申請とこれ
  に対する行政の判断は単なる形式的なものではなく、本審査請求が申立てられたこ
  とでも明らかなように、処分者、被処分者だけでなく、第三者にも影響を及ぼす公
  的性格を持つものである。処分庁自身が「許可は不要」という主張の根拠として、
  従前に許可がなされた事例を挙げているのであるから、当該処分は実効的な許可で
  あることを十分自認してなしたものであり、決して形式的包括的なものではない。

 (処分庁の弁明)
   そもそも、審査請求とは、行政庁の行う行為のうち、法律上の根拠に基づき
  公権力の行使として直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定する行為
  によって生じた効果をさかのぼって消滅させることを目的とすることから、審
  査請求が認められるためには、その行為が法律上の効果を発生するものでなけ
  ればならない。
   したがって、本件行為は、建築許可の要件に該当する事実の存否の確認にす
  ぎず、それ自体として法的効果を生じさせるものではないから、審査請求の対
  象となる行政処分に当たる行政の公権力の行使たる事実行為に該当せず、本件
  審査請求は不適法なものとして却下すべきものである。

 (審査請求人の反論)
   処分庁が「許可は不要」とした判断は、第三者機関である開発審査会の審査とい
  う公正な手続を経ずに無条件に許可を与えるのと等しく、これに基づき建築主事は
  建築基準関係規定の適合性を審査、確認したのであるから、明らかな法律上の効果
  を発生している。また、結果として開発許可条件、建築協定に違反する建築物の建
  築を許容する、との負の法的効果をも生じせしめた。これは公権力の行使たる事実
  行為による結果である。
   なお、安易に「許可は不要」との当該処分をなした副作用として、当該建築物の
  建築主は、当該土地における建築物の用途等の建築基準が全く理解できておらず、
  スーパーマーケットを潰して分譲住宅にして販売すると言い、住民の住環境保持の
  上で、無法、無秩序な状態に陥りつつあることに行政は留意すべきである。
   以上により不利益を被る審査請求人が当該処分を不服として、行政不服審査法第
  1条の趣旨に則り、審査請求を申立てるのは当然で、適法である。

 (処分庁の弁明)
 (2)審査請求期間の徒過について
   行政不服審査法14条3項に「審査請求は、処分があった日の翌日から起算
  して1年を経過したときは、することができない。」と規定されている。本件
  行為は、平成18年5月11日に行われており、本件審査請求が提起されたの
  は平成19年11月12日であるから、既に1年を経過していることは明らか
  である。同項には正当な理由がある場合のただし書の規定もあるが、審査請求
  人らからはただし書規定に該当する理由は示されていない。

 (審査請求人の反論)
   審査請求書において、(審査請求の根拠)として、行政不服審査法第14条第1項
  及び第3項について記しているとおり、「審査請求人がその事実の存在を知り得たの
  は、平成19年9月14日」以降、つまり審査請求者の責に帰することなく、事実
  の発生より1年を経過した後に知り得たのであるから、これが同法第14条第3項
  ただし書きに係る正当な理由である。
   処分庁は、平成18年5月11日に当該処分をなしたが、このことを審査請求人
  が知ることとなったのは、平成19年9月14日、熊本市建築審査会の裁決書の送
  達があり、この付帯意見で、審査会長名による市長への照会文書「建審発第20号」
  【添付11】があるのを知り、9月27日、審査請求人佐藤上が市長に関係文書の
  開示を請求し、これを10月4日に受領してからである。つまり厳密に言えば、審
  査請求人が実際に当該処分を了知したのは、平成19年10月4日である。

 (処分庁の弁明)
   また、行政不服審査法14条1項に「審査請求は、処分があったことを知った
  日の翌日から起算して60日以内にしなければならない。」と規定されている。
  審査請求人らは、本件行為があったことを知った日を熊本市建築審査会の裁決
  書が送達された平成19年9月14日と主張するが、平成18年6月14日に
  開発景観課職員が建築指導課職員と共に秋津レークタウンの公民館に赴き、本
  件建築物の建築経過等の説明を地元住民に対し行っており、その説明会におい
  て建築許可を不要と判断した根拠等についても説明を行っている。

 (審査請求人の反論)
   平成18年6月14日の住民への説明は「建築協定は私法上の契約であり、確認
  審査の対象ではない。もう建築確認を下ろしているので建築のストップはできない。
  住民の要望は建築主側と交渉してあげる。」との話であり、当該処分についてはされ
  ておらず、「建築許可を不要と判断した根拠等についても説明を行っている。」との
  処分庁の弁明は虚偽である。開発景観課からは資料類の提供も受けていない。
   その後、幾度も市側と審査請求人は(たとえば平成18年6月16日の建築指導
  課長、課長補佐と秋津レークタウン住民13名との話合い。平成19年7月23日
  の審査請求人佐藤上と建築指導課課長補佐との電話の内容)建築協定と建築確認等
  の関係について、また県知事の交付した開発許可条件である「スーパーマーケット」、
  「店舗」の解釈についての議論を交わしたが、法第42条の禁止規定について、互
  いに話が及ぶことはなかった。審査請求人は、幾度も建築確認済証交付の根拠を示
  す証拠文書の提示を求めたが、市側は「関係課と合議した」と述べるだけで、文書
  類の提示はなされなかった。
   当該処分の被処分者でもない限り、一般的に市民が当該処分の存在を知る機会は
  なく、審査請求人が、法第42条第1項の、開発行為に係る予定建築物以外の建築
  物の建築が禁止される、との規定及び例外許可の規定の存在の知識を得たのは、建
  築審査請求を申立てた平成19年8月13日以降の自己の学習によるものである。
  これより市長に当該処分に係る決裁文書、当該建築物に係る建築確認申請事前調査
  報告書(以下、事前調査報告書という)等の開示を求めたが「不存在」と回答され
  た。今では「不存在」は不誠実で、虚偽であったことが判明しているが、これでは
  行政のなした行為について審査請求人等の第三者が知り得ることは不可能である。
    【添付12…「建指発第229-1号」文書等開示請求拒否決定通知書】

 (処分庁の弁明)
   また、平成19年9月5日に開催された熊本市建築審査会の口頭審査におい
  て審査請求人らの本件建築物は法42条違反ではないかという指摘に対し、特
  定行政庁は開発景観課から報告書で問題なしとの回答を受けたと答弁している。
  行政不服審査法14条1項本文の「処分があったことを知った日」とは、処
  分の名宛人以外の第三者については、第三者が処分があったことを了知したも
  のと推認することができる日であることから、審査請求人らが「処分があった
  ことを知った日」は、地元の説明会において本件行為が告知された平成18年
  6月14日、また、遅くとも建築審査会の口頭審査開催日の平成19年9月5
  日であり、その日の翌日から60日を経過していることは明らかである。
  したがって、本件審査請求は、行政不服審査法に規定する審査請求期間を徒
  過したものであり、このことからも不適法なものとして却下すべきものである。

 (審査請求人の反論)
   平成19年9月5日の建築審査会口頭審査では、当該処分がなされたことを確認
  することのできる文書は一切明示されていない。熊本市の独自の処理方法(申請者
  に証明書等の提出を求めず、事前調査報告書付属の他法令の点検表にある規制事項、
  市街化調整区域内、の該当欄マス目に「■」が印されるのみ)は公にされておらず、
  当該処理に係る事前調査報告書は、建築審査会にも審査請求人にも提示されていな
  いのであるから、この時点で第三者が知悉できるものではない。
   以上、審査請求人が自己の責に帰して当該処分の存在を了知しなかったのではな
  く、処分庁が適正な処理によらず当該処分をなし、市長が審査請求人の積極的な行
  政文書開示請求に真摯に応えず、第三者に了知させることを怠ったため、了知でき
  なかったのである。結果、事前調査報告書を含む建築審査会会長の市長への照会、
  市長の回答文書を入手した平成19年10月4日、あるいは早くとも同年9月14
  日より以前には、当該処分の存在を知り得なかったのであるから、同年11月12
  日付けで申立てた本審査請求は適法である。

 「第2 本案の弁明」について

 (処分庁の弁明) 4 弁明の理由
 (2)本件行為が十分検討されず、恣意的に行われ違法であるという指摘について
  ア 昭和63年9月16日(建第開14号)付けで交付された法36条2項に基
   づく開発行為に関する工事の検査済証(以下「本件検査済証」という。)には、
   本件建築物が建築された開発区域に建築できる建築物は店舗と定められており、
   店舗(スーパーマーケット)が建築されている。ここで、市街化調整区域にお
   いて建築が認められる店舗については、法34条1号に規定する店舗(以下「1
   号店舗」という。)の基準に基づき判断しており、1号店舗は、運用基準におい
   て「当該地域の市街化の状況に応じて、住民の利便の用に供するものとして同
   種の状況にある地域においては通常存在すると認められる建築物の用に供する
   開発行為は、許可の対象として取扱って差し支えない(開発許可制度運用指針
   Ⅲ-6-2(3)。平成13年5月2日付け国総民第9号国土交通省総合政策局
   長通知)」とされており、許可権者の裁量を認めている。本市においても、その
   法の趣旨に基づき判断しており、飲食店を1号店舗として取扱うことは裁量の
   範囲であり、過去に許可した事例もある。当該事例は、法43条1項に基づく
   許可であり、専用住宅から1号店舗併用住宅への用途変更を許可したものである。
   根拠条文は、本件行為とは異なるが、許可を受ける土地が開発許可を受けてい
   るか否かが異なるだけで、既存の建築物以外の建築行為について許可を必要と
   する点では同じである。審査請求人らは、当該事例は本件行為の参考事例には
   ならないと主張するが、飲食店を1号店舗として取扱っていたからこそ法43
   条1項に基づき専用住宅から1号店舗併用住宅への用途変更を許可したもので
   あり、飲食店を1号店舗として取扱っていないなら許可にはならないものである。

 (審査請求人の反論)
   処分庁の弁明のとおり、昭和63年9月16日(建第開14号)付けで県知事よ
  り交付された開発行為に関する工事の検査済証は、確かに次に示す法第36条第2
  項に基づくものである。
   ------------------------------
 (都市計画法第36条第2項)
   都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、遅滞なく、当該工事が
  開発許可の内容に適合しているかどうかについて検査し、その検査の結果当該工事
  が当該開発許可の内容に適合していると認めたときは、国土交通省令で定める様式
  の検査済証を当該開発許可を受けた者に交付しなければならない。
   ------------------------------

   上記のとおり、検査済証は開発工事の完了にあたり、昭和60年11月7日付け、
  熊本県指令建第438号「開発行為の許可」の内容に適合していることを県知事が
  証明するものである。したがって、この許可に伴う「開発許可の条件」は、第一義
  的に遵守されなければならないから、本反論書の冒頭で主張しているとおり、許可
  権者である県知事と内容を協議し作成、締結された建築協定の建築制限が当該土地
  に適用される。この建築協定では、「建築物の用途は物品販売を営む店舗(スーパー
  マーケット)、床面積1,500㎡以下」と定めてあるのだから、スーパーマーケッ
  ト以外の建築物は、法第42条第1項の開発行為に係る予定建築物ではない。
   ------------------------------
 (開発許可の条件)
   1 建築協定及び緑化協定を速やかに締結すること。内容に当っては本職と協議
    すること。
   ------------------------------

   処分庁の主張する開発行為に関する工事の検査済証の添付書類にある「店舗」と
  の用途制限は、この建築協定が(住民の過半数の同意によって)もし廃止された場
  合においても、用途地域の定めのない市街化調整区域が法的無秩序に陥ることのな
  いように用意されたものである。建築協定が締結されなければ開発行為の許可その
  ものがあり得なかったのであり、建築協定が有効に存在する間は、建築協定に定め
  る建築基準に従わなければならないのは当然のことである。
   ------------------------------
 (開発行為に関する工事の検査済証の添付書類)
   開発許可の条件として、建築協定を締結すること、を付しているが、建築協定
  が廃止となった場合においても以下の条件を遵守すること。
  1 (居住地域に関する基準…略)
  2 ガソリンスタンド兼バスプール用地及び店舗用地における建築物の用途、位
   置、規模に関する基準は次に定めるとおりとする。
   (1) 建築物の用途は、店舗、ガソリンスタンド、バス駐停車場、タクシー営業
     所、銀行とし、床面積は1,500㎡以下とすること。
   ------------------------------

   国の運用指針や熊本市の手引きによっても、法第34条10号イによる開発許可
  にあたっては、建築協定を締結することを前提としている。国は、秋津レークタウ
  ンのような市街化調整区域での開発行為における建築協定の意義について、審査請
  求人が主張するとおり、次のように高く位置づけ、既に市街地を形成している区域
  と一様に扱うのでなく、生活環境保持への行政の特段の配慮を求めている。住居専
  用の開発目的にふさわしい住環境を保つための建築協定に、これを認可している熊
  本市長が敢えて背を向けるのは理解できない。
   ------------------------------
   (国総民第9号平成13年5月2日国土交通省総合政策局長通知
                     開発許可制度運用指針Ⅲ-6-10)
  (8)特に、地区計画や建築協定の策定を伴う開発行為であって他の土地利用規制
   との調整を了したものについては、開発区域の特性にふさわしい良好な環境が将
   来にわたって保持されるものであることから、法第34条第10号イの運用につ
   いては、特段の配慮を行うことが望ましい。(略)
   ------------------------------
   ------------------------------
  (手引き第二章-12 …法第34条10号イ市街化調整区域内に
          おける大規模開発行為の取扱い方針(熊本市開発審査会事項))
  第2 2 住宅用地計画基準
   4)原則として開発完了後すみやかに建築協定、緑化協定等を締結すること。
   ------------------------------

   仮に処分庁が主張するように、当該土地に建築できる建築物が店舗、飲食店であ
  ると、曲げて解釈するとしても、手引きにおいて、法第34条1号に該当する店舗
  (以下、1号店舗という。)の業種としては、総務省の定める日本標準産業分類(平
  成14年3月改訂)による「一般飲食店」を基準にしているのだから、料亭、居酒
  屋等と同じく「遊興飲食店」に分類される焼鳥屋は、1号店舗には該当しない。
   ------------------------------
   (日本標準産業分類(平成14年3月改訂)抜粋)
   一般飲食店 … その場所で主として料理又はその他の食料品を飲食させる事業所及
      び主としてアルコールを含まない飲料を飲食させる事業所(食堂、料理店等)
   遊興飲食店 … 一般大衆向けに、主として酒類及び料理をその場所で飲食させる事
      業所(居酒屋、焼鳥屋等)
   ------------------------------

   審査請求人は、無作為に全国の36の県、市行政庁に電話で「焼鳥屋を1号店舗
  として許可可能ですか」と問い合わせてみたが、可能と応えた行政庁は皆無であっ
  た。群馬県下全域で使用されている資料では次のように遊興飲食店は「不可」と
  されている。
   ------------------------------
  (開発許可質疑応答集(群馬県下各市でのでの例
     『問』以下の店舗等をつくるときは1号で許可可能か
   ⑦大衆酒場、焼鳥屋、おでん屋
     『答』
   ⑦不可。
   ------------------------------

   処分庁は、焼鳥屋を1号店舗と認めることは許可権者の裁量である、と強弁する
  が、もし手引きの基準にも反するような大きな裁量権が処分庁にあるのなら、むし
  ろ秋津レークタウンが市街化調整区域にあり、前述のように特段の配慮を行うべき
  区域であることに鑑み、不許可とするか、少なくとも手引きにあるとおり、申請者
  に許可申請を出させて判断を開発審査会に委ねるべきであった。
   実際、「家族団らんとか誕生祝いにも利用されていて、『市街化調整区域だから建
  てては駄目』とは言えず、焼鳥屋、居酒屋くらいはあってもいいと思って『許可は
  不要』と即刻判断した。」【添付4】と主張するが、このような恣意的にならないよ
  う手引き等の基準が設けてあるのに、これに外れた行政処分をなすのは違法である。
   国の開発許可制度運用指針には、文章の一部分に処分庁が示す表現はあるが、次
  の1号店舗に関する文節全体を読めばわかるように、秋津レークタウンが開発完了
  以降、特別に市街化の状況に変化があるわけでもなく、この指針が遊興飲食店も含
  んでの行政庁の裁量を認めるもの、との拡大解釈はできるものではない。
   ------------------------------
   (開発許可制度運用指針Ⅲ-6-2(2)。((3)は処分庁の誤記であろう)
        平成13年5月2日付け、国総民第9号国土交通省総合政策局長通知)
   本号に該当するものとして、日常生活に必要な物品の小売業又は修理業、理容業、
  美容業等が考えられるが、当該地域の市街化の状況に応じて、住民の利便の用に供
  するものとして同種の状況にある地域においては通常存在すると認められる建築物
  の用に供する開発行為は、許可の対象として取扱って差し支えない。従って、はり、
  きゅう、あん摩等の施設である建築物、ガソリンスタンド及び自動車用液化石油ガ
  ススタンド(主としてその周辺の市街化調整区域内に居住する者の需要に応ずると
  は認められないもの、例えば、高速自動車国道又は有料道路に接して設置されるガ
  ソリンスタンド並びに自動車用液化石油ガススタンド等を除く。)、自動車修理工場、
  農林漁業団体事務所、農機具修理施設、農林漁家生活改善施設等は、本号に該当す
  るものとして取り扱うことが可能であると考えられる。
   ------------------------------

   さらに処分庁は、過去に日本料理店を1号店舗として許可した前例を挙げ、当該
  処分の最大の根拠にしている。基本的な問題として、法的根拠条項も、行政による
  処理フロー【添付5】も異なるものを同列に論じることはできるものではないから、
  参考事例にはならないと審査請求人が主張しているとおりである。
   1号店舗に該当するかどうかについても、手引きにあるように、前例として挙げ
  た日本料理店さえも遊興飲食店であり、該当しないというしかなく、熊本市が参考
  事例とすべきは他の全国の行政庁の遊興飲食店に対する判断例であろう。

 (処分庁の弁明)
  イ 審査請求人らは、本市が本件行為を十分検討もせず恣意的になしたと主張
   するが、本件行為に当たっては、開発景観課において本件建築物の建築許可の
   必要性について検討を行い、報告書に地元自治会長及び生協の理事長の承認書
   が添付されていることを確認し、報告書の申請者に対しては、建築協定が締結
   されているため、建築確認申請に際しては建築指導課の指導を仰ぐよう指示す
   るなどその手続に瑕疵はなく適法なものである。

 (審査請求人の反論)
   手引きによらず、個別に判断したとの処分庁の主張【添付4】では、公正な判断
  が行われたとは言えない。手引きでも認められていない遊興飲食店を審査なしで「許
  可は不要」としたのであるから、これは判断基準のない恣意的な処分である。
  熊本市は、自治会長や生協理事長の承認証(同意書であろうか)の存在を、地域
  住民の意思を代表するものとして位置づけているようであるが、当該処分に関して
  そのような法的権限は両氏にはなく、根拠にはなり得ない。また両氏からも、同意
  は錯誤に基づいてなされたものとして、平成18年7月7日付けで同意撤回書が市
  長あて送付されており、これを無視するのは公正とは言えない。
   なお、処分庁は当該処分に関してこれを証する一切の文書を作成、保存していな
  い。これでは、起案も決裁もしない実務処理であり、行政行為の信頼性を欠く。
   ------------------------------
   (熊本市文書に関する訓令)
   第15条 すべての事案の処理は文書による。
   ------------------------------

 (処分庁の弁明)
  エ 審査請求人らは、本件建築物が既存建築物の用途変更ではなく建築許可を
   必要とする予定建築物以外の新築であり、本件行為は違法であると主張するが、
   開発許可は一般的な禁止の解除とされていることから、本件大規模開発におい
   て当該開発区域に認めた予定建築物と同じ用途であれば、建築基準法等の他の
   法律の制限や建蔽率等の開発許可条件を満足すれば違法という問題は生じない。

 (審査請求人の反論)
   処分庁は、当該処分において「事前調査報告書に記載された建築物の主たる用途
  である『飲食店』については、都市計画法第42条第1項に規定する用途の変更に
  は該当せず、同条に基づく許可は必要ないと判断した」と、当該建築物の用途につ
  いてのみ言及しているが、これでは十分に検討をしたとは言えない。
   当該建築物は、処分庁の主張するような既設建築物(スーパーマーケット)の用
  途変更ではなく、明らかに物理的に、これとは別の新築建築物である。法第42条
  第1項では、当該開発行為に係る予定建築物以外の建築物の建築は禁止されており、
  ここで、予定建築物とは、処分庁が主張する用途のみならず、その目的、規模、構
  造のいずれもが開発許可時のものと同じでなければならず、これと異なる建築物は、
  次のように予定建築物ではない。
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   1. 用途、目的 … 焼鳥屋は、開発許可時の物品販売を営む店舗(スーパーマー
            ケット)ではなく、遊興飲食店であり、処分庁の主張する1号店舗
            にも適合していない。
   2. 規模 … 床面積1,500㎡との建築協定の基準及び処分庁の主張する検査
            済証での基準によっても、許可時の床面積を大きく超えている。
   3. 構造 … 敷地分割をして別の建築物を建築しているのであるから、開発許可
            時の建築物構造とは著しく異なっている。
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 (処分庁の弁明)
  オ 法34条10号イに基づき開発許可を受けた大規模開発行為による開発区
   域は、将来、優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域として市街化区域への
   編入が想定されるため(昭和44年9月10日建設省都計発第102号建設省
   都市局長通達Ⅲ-2(2))、開発許可に際しては、市街化区域への編入後に違
   反建築物が生じないよう、法8条1項1号に規定する市街化区域の用途地域を
   指定するのが一般的であり、許可権者が熊本県知事から熊本市長に移ってから
   の大規模開発行為に対する許可に際しては、全て開発許可の条件として用途地
   域を指定している。
    本件大規模開発についても、本件建築物が建築された店舗用地等以外の開発
   区域については、建築物の用途の基準は、当時の第一種住居専用地域(現在の
   第一種低層住居専用地域)に建築可能な用途と本件検査済証に記載している。
   このことから、当該店舗等用地に係る開発区域の用途地域は、本件検査済証に
   記載された建築物の用途の基準から鑑みると当時の第二種住居専用地域(現在
   の第二種中高層住居専用地域)が該当していると考えられるため、本件建築物は、
   当該用途地域に建築できる店舗等に該当し、問題はないものである。

 (審査請求人の反論)
   昭和44年の建設省都市局長の通達の「将来」とは、概ね10年程度を目安にす
  る(法第7条第2項ほか)ものであり、昭和60年に開発許可があった市街化調整
  区域である秋津レークタウンにおいて、20年以上経て「優先的かつ計画的に市街
  化を図るべき区域として市街化区域への編入」と、熊本市の都市計画区域のマスタ
  ープラン等において積極施策が進められているだろうか。処分庁の示す「通達」の
  本意は、このようなマスタープラン等との整合性を図ることについての住民との合
  意形成等の行政の努力について触れているのであって、今日では、熊本市でも第6
  次総合計画基本構想をはじめ、幸山市長のもと、「住民主体のまちづくり」が推進さ
  れようとしている。
   つまり、処分庁の主張する通達を根拠に、住居専用として開発した秋津レークタ
  ウンの商業地域に、いま遊興飲食店を認めておかなければ都市計画との整合性がと
  れない、というピント外れなものではまるでない。むしろ、本年11月30日より
  施行された都市計画法でも、従来の34条10号イの大規模開発の規定は削除され、
  市街化調整区域の開発は、住民全員の合意の地区計画を前提とした施策へと時代の
  変化に伴ったものとなっている。行政が誤った方針に依拠し、裁量により許可する
  のでは混乱が起きる。秋津レークタウンの開発では、建築協定が締結されなければ
  開発行為の許可そのものがあり得なかったのである。処分庁は市街化調整区域の開
  発後は、他の市街化区域と同等の法的扱いによって行政処理をなそうとしているが、
  地区計画と同様に、居住地域、商業地域一体として建築協定が締結され、住民合意
  によって住環境を保持している秋津レークタウンの土地の特性を失念し、適用する
  建築基準を誤って当該処分をなしており、適法ではなく、不当である。
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   (都市計画法第7条第2、3項)
   (区域区分)
  2 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優
   先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。
  3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。
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   (熊本市都市マスタープラン … 市街地の整備方針)(③低層住宅居住ゾーン)
  b.既に面的整備が完了した地区については、地区計画、建築協定、緑地協定等の
   誘導により、地域の特性を活かしたまち並み形成を図ります。
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                                                以上
 このホームページは、「秋津レークタウン建築協定を守る会」が公開しているものです。ご質問などございましたら次までご連絡ください。 〒861-2105 熊本市秋津町秋田 3442-40 佐藤上(さとうのぼる) 電話: 050-3664-1706 電話(携帯): 080-5245-3100 メール: noboru@laketown.pc-door.com (ついでに私佐藤のPCお悩み相談処のお店の宣伝も…!! http://pc-door.com/ どうぞおいでください)